先日、仕事中に腰を痛めてしまい労災保険の申請を経験しました。
真っ先に頭に浮かんだのは、働けなくなった時の生活の不安です。
幸い軽症で済みましたが、介護職は力仕事が多くケガと常に隣り合わせです。
2020年から通勤中・業務中のコロナ感染も労災保険給付対象となりました。
私がそうだったように、労災保険申請について知らない人がほとんどではないでしょうか?
今回は実体験から労災保険の申請手続きについて解説します。
労災保険の申請手続きの流れ
労災保険の申請手続きの流れは以下のフローチャートの通りです。
労災指定病院か否かによって、請求書の様式が異なります。
労災の認定には約1~3か月かかります。
私の場合も申請の3ヵ月後にやっと連絡が来て、今さら感が満載でした。
労災指定病院かどうかを確認する
受診した医療機関が労働災害指定か否かで書類が異なるので、労災保険指定医療機関検索サイトで確認します。
書類を間違って提出すると突き返されるのでご注意を。
労災指定病院以外で受診・治療を受けた場合、様式第7号の提出が別途必要です。
療養給付請求書を記入する【業務災害】
様式第5号の書きかた
業務災害は様式第5号を使用します。
様式は厚生労働省のホームページからダウンロードできます。
療養補償給付たる療養給付請求書(様式第5号)
表面にいつ・誰が・どこで・どんな災害に遭って・どんな被害を受けたかを詳しく書きます。
他の就業先がある人や派遣社員は裏面も記入が必要です。
様式第7号の書きかた
受診先が労災指定病院でない場合、様式7号を使用します。
療養補償給付たる療養の費用請求書(様式第7号)
※労災指定病院以外で受診する場合、健康保険が適用されず治療費は全額自己負担となります。
療養給付請求書を記入する【通勤災害】
様式第16号の3の書きかた
通勤災害は様式第16号の3を使用します。
療養給付たる療養給付請求書(様式第16号の3)
通勤災害の表面は業務災害の記入方法と同じで、裏面にいつ・どこで災害に遭ったかを詳しく書きます。
休業補償給付請求書を記入する
様式第8号・第16号の6の書きかた
休業期間が4日以上になる場合は休業保障給付請求書を提出します。
休業補償給付金に休業特別支給金を加えた給付基礎日額の80%を受け取るためです。
業務災害は様式第8号、通勤災害は様式第16号の6を使用しますが、記入内容は同じです。
休業補償給付支給請求書 業務災害用(様式第8号)
休業補償給付支給請求書 通勤災害用(様式第16号の6)
裏面には職種や平均賃金額、災害の原因・発生状況を記入します。
別紙に平均賃金の内訳を記入します。
こちらはかなり複雑になりますので、下記のサイトで詳しく解説されています。
労災保険!一問一答
書類一式は所轄労働基準監督署長に提出します。
労働災害の事例(介護現場)
介護現場の労働災害は下記の事例があり、災害件数も年々増加傾向にあります。
環境の要因だけではなく、介護職の不注意や焦りによる事例も含まれます。
労災保険と合わせて加入すると良い保険
休業期間が長引いた場合に休業補償だけでは生活費が不足する可能性があります。
それに労災認定が下りるのは最悪3か月後ですからね。
そこで私のお勧めは就業不能保険です。
就業不能保険とは、ケガや病気で長期間働けなくなった場合に給付金が受けられる保険です。
介護職に多いうつ病などの精神疾患が対象となる保険商品も一部あります。
「働けないときの安心」アクサダイレクト生命
「働く人への保険3」ライフネット生命
おわりに
介護現場では一瞬の不注意や焦りが思わぬ事故につながります。
ケガや病気などのアクシデントはいつ何時起こるか分かりません。
健康で無事故が一番なのは間違いありませんが、万一の時のための参考になれば幸いです。
コメント